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リレー・エッセイ 第18回 美麻の初夏の暮らし

※写真はクリックすると拡大されます。

◎イチゴ

 この季節にはイチゴが実ります。美麻の中でも寒さが厳しいため、柿もりんごもならないこの地区。イチゴは寒さにも雪にも耐え、この土地でも初夏になると実ってくれる嬉しい果物です。

 雑草をかき分けたときに手に当たるイチゴの実の感触には、じつにわくわくします。収穫するには、雑草がないほうが楽なのですが、ここは野生動物天国、背の高い草のほかはほとんど残して、目かくしをしています。これは獣害対策として、かなり効果があるように思います。見る限り、動物が踏み入った様子がまるでありません。が、しかし、待ちきれない我が家の娘が、赤くなりきる前のイチゴを摘んでは食べ、遊びに来た友人たちにもそのように食べるようにすすめるので、完熟したイチゴにお目にかかることがとても少ないのですが…。獣害ならぬ人害。過去二年、この程度の雑草では人間の子どもの害は抑制できていません。

thumb 201707 cloverこのシロツメクサとニリンソウの中にイチゴが

とはいえ、農薬も肥料も使わず、時が来れば実ってくれるイチゴを食べれる贅沢。初夏最大の喜びかもしれません。

thumb 201707 berry動物からも子どもからも守られて赤く実った貴重なイチゴ

◎ウド

 『ウドの大木』になってしまったらもう食べられないと思っていたウド。あるとき、ふと手を伸ばして触れた大木の一本の枝が、柔らかいではありませんか。

thumb 201707 udosウドの大木も役にたつ

 もしやと思い他の枝にも目をやり、触って確かめてみると、柔らかいものが意外にあります。新芽も出ています。これが「木」なら、むやみに採るのは遠慮するところですが、相手は「草」。寒くなればなくなり、また翌春芽を出します。家族全員の好物、ウド。喜びいっぱいでほとんどいただいたことは、言うまでもありません。塩漬けがあまり好みではないので、湯がいて冷凍に。冷凍しても味がほとんど変わらず、きんぴらなどにはもってこい。

thumb 201707 udo冷凍したウド。細いけど柔らかくて美味

 今年の初夏の嬉しい発見。採ったところからまたどんどん柔らかい部分が出てくるかも… 枝をいくらか伐り落として実験してみようかな。

◎メンドシーノ交流

 娘の通う美麻小中学校では、カリフォルニア州メンドシーノとの交流事業が行われています。
参考・前川さんの前回のエッセイ <http://iju-omachi.jp/soudan/lifestyle/item/224-life017.html>
FBページ「美麻ウィキ」<https://www.facebook.com/miasawiki>

昨年5月にはボランティアネットワークの一人として、私もメンドシーノに随行しました。昨年5月にはボランティアネットワークの一人として、私もメンドシーノに随行しました。

thumb 201707 mendocinoホストの方と。目が不自由な一人暮らしの方なのですが、旅にスキ ーに日曜大工はもちろん、養蜂から山羊まで飼う姿に衝撃を受けました

 今は故人となった美麻在住の芸術家とメンドシーノ在住の芸術家の友情から始まり、過去25年、学校・PTAだけでなく、地域の方々、ボランティアネットワークが総力あげて取り組むこの交流。みんなで作り上げる交流に、子どもたちが感じ、学び取るものは計り知れません。今は故人となった美麻在住の芸術家とメンドシーノ在住の芸術家の友情から始まり、過去25年、学校・PTAだけでなく、地域の方々、ボランティアネットワークが総力あげて取り組むこの交流。みんなで作り上げる交流に、子どもたちが感じ、学び取るものは計り知れません。

 今年6、7月はメンドシーノから美麻に訪問団がやってきます。我が家でも随行の男性二人をホストすることに。数日前、一行が成田に到着したとの連絡が入りました。美麻到着は30日。もうじきです。See you soon!

 忙しくも楽しい大町・美麻の初夏の日々、満喫しています。