先日、横断歩道を渡ろうとする高校生が見えたので車を止めて先を譲ったら、振り返って深々とお辞儀をしてくれました。思わず感動の涙が頬を濡らす…年のせいか涙腺がゆるくなっている、中山です。お久しぶりです。
田舎の子どもたちは、より純粋で素直なのかな?と、大町で子育てしていて良かった!と心底思った出来事でした。まっすぐに育つ地域の子どもたちを見ていると、自分の子育ての未来も明るく想像することが出来るというものです。ですが、田舎での子育ては、良いところだけではないかもしれません。今回はそんなお話しです。
田舎で子育てのデメリット
その1:買い物が不便
息子は現在5歳の年中児。北安曇弁でいうところの「がった(わんぱく?)坊主」に育っています。
大町市にはイオンや西友などの大型スーパーが4店舗、ホームセンターが3つあり、普段の買い物に困ることはまずありません。ですが、ある日のお迎えで突然に担任の先生から「水筒が壊れました」と言われた時は、話が別です。
大型店では水筒も弁当箱も一通り手に入りますが、好きなキャラクター物がいいとか、そんなことは言っていられないのが田舎ならではのデメリット。逆に「見つけられたらラッキー」ぐらいに思っていると田舎暮らしの幸福感が増します。
その2:雨の日スポットが少ない
男児育児は日々どう体力を発散させるか?が重要なポイントになる一時期があります。晴れた日にはお散歩も出来るし、公園もあります。ダイナミックに水遊びが出来る「わっぱらんど」なんて素晴らしい場所もあるのですが…雨の日は小さい頃には「子育て支援センター」が大活躍。少し大きくなってからは、国営アルプスあづみの公園の「大草原の家」や「大町エネルギー博物館」がいい感じです。
その3:医療機関が少ない
田舎は医者が少ないことが多いですが、ここ大町市では、市内に総合病院があり、内科医院や歯科医院も多く、眼科や耳鼻科さらには整形外科もあります。車で約1時間の安曇野市には県立こども病院もあります。田舎で子育てのデメリットが大町市には適用しない例です。
その4:クラスメイトが少ない
息子の通う保育園はいま、未満児から年長まで入れて39人です。クラスメイトは9人。近くの大きな園への転園話しも出始めました。世の中、待機児童問題などで新たな保育園が増えるご時勢というのに…と考えると、これも田舎ならではのデメリットかもしれません。
裏を返せば田舎暮らしならではのメリット盛りだくさん
ですが少子化自体は全国区の問題。これは実はデメリットであってメリットでもあるのかもしれません。息子の通う保育園は園児数は少ないですが、縦割り保育(異年齢の子どもたちでクラス構成をして行う保育)が魅力です。
また、園横で畑作りを指導する「おじいちゃん先生」がいつも畑にいて、子どもたちの名前を覚えています。私のことも覚えてくれていて、季節には「モロッコ(いんげん)あるかい?持っていくかい?」なんて聞いてくれることもあり、これぞ田舎暮らしの醍醐味だなぁと感じます。
キャラクターグッズや、こだわったものを買いたいときに「種類が少ない」なんて考えるのは、都会暮らしの便利さを知っている移住者ならではの視点。物を大事に使うことのほうが、実は大切なことなのかも。
市内には多くの保育園や幼稚園があるので、転園することで少々大きな園を経験させることも出来ます。田舎の不便さえも息子にとってのプラスに換えていけたら、そんな贅沢な育児スタイルって他にないんじゃないか?と思えるのです。