今回は冬・夏にやってみた実験2種のお話です。
①ガス代削減の実験
移住するにあたって主婦が気になるもののひとつが、その土地の物価。光熱費だって例外ではありません。大町に移住してきた人が口をそろえるのが、ガス料金の高さ… 都市ガスを使ってきた人にはなおさらこたえるようです。夏真っ盛りではありますが、まずは今冬試したガス関連の実験のことをお話ししたいと思います。
実験したのは、「ガスに頼らない生活はどのくらい可能か」。代替するのは反射式の灯油ストーブ。天板が熱くなるタイプです。どのみち暖房として置いておくものなので、新たな経費がかかることはありません。
やることはいたって簡単。ストーブの天板でお湯を沸かす、そしてほとんどの調理をする、というもの。沸いたお湯は魔法瓶タイプのポット数本に常に入れておき、洗い物や湯たんぽに。湯たんぽに入れたお湯ももちろん、朝には使いまわして顔を洗ったり食器を洗ったり。調理に関してはガスを使うより時間はかかりますが、つきっきりのときばかりではなく「ながら」が多いので、ほとんどストレスがありませんでした。
結果、冬場のガス使用料金は基本料金(1,940円)に毛が生えたほどの2,000円ちょっと を維持。これまで冬場はなんでもかんでもガス器具に頼っていましたが、今冬は湯沸かし器に至っては水抜きをしたまま元栓も切ったまま。ガス屋さんには、「お留守だったんですか?」と尋ねられたほどでした。
天板が熱くなる暖房器具をお使いの皆さん、うまく活用すれば、大町のながーい冬のガス料金が夏場の1/2~1/3になりますよ!
②野草利用の実験
次は今夏の実験のお話を。初夏になると、芽吹いてきた山の恵みで様々なものを作ります。なかでも楽しいのが野草のチンキ作り。静かな山の中で野草を摘むのは、穏やかで天国にいるような気分になります。実験というのは、この野草のチンキの中でも「どくだみチンキ」を使ったもの。チンキとは野草などを焼酎やホワイトリカーに漬け込んでエキスを抽出したものです。高いアルコール度数に漬け込むことでしか得られないエキスがあるのだそうです。できあがったチンキは、虫刺されや喉のケア、化粧水として用いたりもします。
今夏の実験というのは、といっても、期せずして実験になっただけなのですが、「ハチ刺されにどくだみチンキがどのくらい効くか…」
暑くなり始めたある日、増えてきたハチに注意していたつもりが、腕の内側をチクリ。飛び去る黒い姿を目撃したものの、種類まではわかりませんでした。とっさに刺し口に自分の口を当て何度か吸出し。手近にあったどくだみチンキをスプレー。毒を吐き出したとはいえいくぶんかしびれてきた口内にもスプレー。結果は… ご覧のとおり吸出しで内出血したものの腫れはほとんどなし。痛みもなし。口内もほどなくしびれがなくなりました。
相手がハチなだけに、そうそうあって欲しくない事ですが…。とにもかくにも、今回の出来事ではどくだみチンキに助けられました。簡単に作れる野草のチンキ。草取りで取ってしまう前のお楽しみに、皆さんも一瓶いかがですか。