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リレー・エッセイ 第30回 浄化槽と下水道

 皆さんは浄化槽ってご存知ですか? 私は大町に移住してくるまで浄化槽というものを知りませんでした。下水道が当たり前だったので気にしたことがなかったからかもしれません。私が現在住んでいる地域は、保守点検業者の方に聞いたところ下水道にしているご家庭の方が多いそうです。その理由を尋ねてみると、ご高齢のご夫婦の2人暮らしで上水道の使用量が少ない(大町市の下水道料金は上水道使用量の1.5~1.6倍らしいです)とか、保守点検業者や法定検査員が来るのを嫌って下水道にしているご家庭が多いからだそうです。

 我が家の場合、浄化槽は3槽に分かれていて、1槽目(嫌気ろ床槽)では排水中の固形物を取り除き、空気が嫌いな微生物が有機物をゆっくり分解。2槽目(接触ばっ気槽)では送風機から空気が送られ、空気が好きな微生物が有機物をさらに分解。3槽目(沈殿槽+消毒槽)では有機物を分解した微生物が汚泥として沈み、きれいになった上澄みの水を消毒層で消毒し、衛生的な水にして放流。浄化槽の仕組みはざっとこんな感じです。

thumb oda 201812 hole11槽目 thumb oda 201812 hole22槽目 thumb oda 201812 hole33槽目

 さらに、浄化槽を使用するにあたっていくつかの決まりがあるようで、その1つに保守点検があります。処理方式や浄化槽の種類によって異なるようですが、だいたい年4回の保守点検と年1回の清掃が必要です。これは長野県知事の登録を受けた業者、清掃も市町村の許可を受けた業者に委託します。そして保守点検とは別に年1回の法定検査があります。これは長野県浄化槽協会から検査員が派遣されてやってきます。

 日本の下水道普及率が気になったので調べてみると、平成29年度末現在78.8%となっています。思ったよりも低かったです。長野県は83.7%、大町市は71.6%となっています。私が移住前に暮らしていた千葉県習志野市は94.8%です。千葉県でみると74.2%で、長野県よりも普及していないことになります。

 下水道の普及率は人口密集地かどうかに大きく関わっているようです。普及率の高い地域はほとんどが人口密集地の都市部です。人口が密集している地域は汚水の集合処理(下水道)の方が経済的で、逆に人家がまばらな地域は個別処理(浄化槽など)の方が経済的なんだとか。大町市は人口密集地とまばらなところと両方が混在しているので71.6%という全国平均よりも低い数字になっているのかもしれません。しかし、下水道の普及率が低いからといってそれが環境の良し悪しを決める要素とはなり得ないようです。浄化槽は、下水道の終末処理場などとほぼ同等の高度な水処理ができ、排水中の有機物を90%除去できる装置で、川や湖をきれいに保ちます。

 皆さんが大町に移住し、中古物件を購入される際には下水道なのか、もしくは浄化槽なのかを少しだけ気にしてみるのもいいかもしれません。特に浄化槽の場合、空き家歴が長い物件ですと耐用年数を超えていて故障している場合も考えられます。物件を購入し、引っ越してきたら浄化槽が壊れていたなんていやですよね?購入前に確認できるようでしたら是非確認してみてください。私の場合は運良く壊れていなかったのでよかったのですが、引っ越してきたら壊れていたなんてケースもあるようです。皆さんお気を付けください。

浄化槽について、詳しくはこちらをご覧ください。
大町市ホームページ「浄化槽について」
http://www.city.omachi.nagano.jp/00015000/00015200/00017251_2_2_2.html