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第59回 身の回りから始めるSDGs

近頃よく耳にするようになったSDGs、皆さんは内容をご存知でしょうか?大町市は令和2年7月にSDGs未来都市として国から長野県で唯一選定されました。

しかし、SDGsで目標に掲げている17項目はどれも抽象的で具体的に何をしたらいいのかよくわからない。さらに169のターゲット、232の指標。数字を見ただけで読む気が失せる…。

けれども、我が家で何か貢献できることはないか考えたところ、17の目標の中に“気候変動に具体的な対策を”というものがあり「これは環境保護ととらえてもいいのでは?  知らず知らずにやっていることもあるが、意識して何かしよう!」ということで、この秋にお弁当をリニューアルすることにしました。

内容も変えるけど一番の目的は容器を変えること。マイクロプラスチックを少しでも減らすことができればとの想いから、プラスチック製の容器から竹を原料にした生分解性の容器へ変更しました。

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生分解性容器

箸も手拭きも基本はつけないことにしようかと思いましたが、みんながみんなマイ箸を持ち歩いているわけではないので、箸も無漂白の竹製のものにしました。

弁当容器も箸も竹製品に変えるのは、森林伐採をせず環境破壊をしないというものだから。そして竹は成長が早いとのこと。少しは環境保護に役立つのではないでしょうか。

畑もちょっと変えてみました。今まではビニール製の黒ポリマルチを使ったりしましたが、黒ポリマルチは土に還らないため止めて、その代わりに刈った雑草をマルチ代わりに畝の間や植えたものの周りに配置してみました。

一度刈った雑草を一か所に集め、少したい肥化させてから播くと、雑草の防除にもなるし、植物の栄養にもなり、一石二鳥です。我が家の畑は広いので草を刈るのも大変ですが、集めるのもこれまた一苦労。妻が一輪車で行ったり来たり。我が家は完全予約制のレストランも営んでいるため、なかなか自分たちの都合だけでは動けず、「早く草を刈らなくては!」と思いつつ、気がつけば雑草がひざ丈、種類によっては腰丈。一気にやる気が失せます。そんなになるまで放置していた自分が悪いのですが…。

肩掛けの草刈り機で畝の間を刈るも草が長すぎてすぐ絡まり、草刈り機が停止なんてことも。一方で、果樹を植えている広い所は乗用の草刈り機で刈るので楽チンです。ただ、やはり集めるのがあまりにも大変
なので今のところ放置。これもきちんと集めれば活用できるのですが…。

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草マルチ
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背負いの草刈り
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切った植木の枝
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コンポスト

ところで皆さんは“コンポスト”をご存知でしょうか?  コンポストとは「たい肥やたい肥を作る容器」のことです。野菜たちの栄養となるたい肥が作れます。捨てるゴミを減らすことができ環境保護にもなります。

レストランをやっているので一般家庭よりも生ゴミは多いのですが、現代はゴミ袋も有料なのでお財布にもちょっとやさしい。もしかしたら、これも田舎暮らしのひとつのメリットかもしれません。

都市部や大町市街地の住宅が密集しているところではコンポストでたい肥を作ることが難しかったり、切った植木の枝も刈った雑草も燃やすことはできませんが、我が家は隣近所とも離れているのでそれができます。

やれることは小さいかもしれませんが、何事も小さいことの積み重ね。皆さんもSDGsの取り組み、何かひとつでも取り組んでみてはいかがでしょうか?


小田純司(大町市定住促進アドバイザー)


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