信濃の国の住人になり、気が付けば人生の半分以上の期間を、この長野県で過ごしています。もう少しで30年。あら、びっくり(笑)。特に、10年ほど前に大町市に来て驚いたのは、高齢の方々が元気なことでした。今の、記者という仕事に就き、大町市の生涯学習がとても活発だということを知り、その元気の秘密がそこにあるような気がしています。
公民館と体育館
大町市には、大町地区と常盤地区、平地区、社地区、それと美麻地区・八坂地区にそれぞれ大きな公民館があります。体育館は、「運動公園総合体育館」や「B&G海洋センター体育館」、その他、運動場など沢山の体育施設が市内にあり、サークル登録をすることで、すべてインターネット上で、空き状況の確認や予約を取ることができます。
市総合体育館
平公民館・女性未来館ピュア
平公民館に隣接するB&G体育館
サークル会員募集などの紙が貼られている掲示板
子どもたちの習い事
なので、大人の方々のソフトボールなどから、子どもたちの「スポーツ少年団」まで、社会体育がとても活発です。春から小学5年生になる息子の友だちも、それぞれに野球や、サッカー、ドッジボールなどいろいろな習い事をしています。息子はその大きなガタイをかわれて柔道に誘ってもらいました。続きませんでしたが(笑)。
スポーツ以外にも、ピアノやバレエ、英語、囲碁(大町は囲碁がとても盛んで、保育園から囲碁に親しみます)など、本当にいろいろな習い事をしている子どもたちがいます。(現在の息子は、お隣松川村まで車で20分をかけて、ロボットプログラミング~scratchを習っています)
大町のすごさは大人の習い事
公民館活動が盛んなので、講座終了後にサークル活動に移行したりと、大人の習い事も活発です。フラダンスや陶芸、スポーツ吹矢、本当に様々なサークルがあります。この仕事に入ってすぐのころ、80代の女性が教えるちぎり絵の教室の展示会を取材したことがありました。彼女は還暦を過ぎてちぎり絵を始めたと話してくれて、高齢出産で自分の人生を焦っていた私は「私、全然遅くない!」と、一筋の光を見た(笑)記憶があります。
一閑張りにはまっています
現在の私は、信濃大町駅前にある「ゆいせきや」という、1回500円で利用できる、ものづくりが好きな大人のためのコミュニティスペースに気が向いたときに通い、一閑張り※1を習うようになりました。習うというよりは、皆で一緒に作るという感じです。大きな〝行李※2〟を貼った大作は、途中仕事が忙しくなったりと行けない時期が重なり、なんと1年がかりで完成しました。
- ※1 和紙を張り重ねて、柿渋や漆で仕上げた伝統工芸品
- ※2 竹や柳で編んだ、衣類などを入れる箱型の物入れ
魅力的な〝大先輩〟たちの元気に励まされます
大町の70代・80代はとても元気です。ここに集まる女性陣は特に、本当にフットワークが軽く、重ねた人生経験からの人脈で、次々にいろいろなことを企画し、成し遂げていきます。少女のように瞳を輝かせて、やりたいことをやる彼女たちの姿に、そろそろ四十路を通り過ぎようとする私も「人生まだまだ、これから!」と、通う度に元気をもらっています。
ここで一閑張りを作っています
一閑張り商品などが並ぶコミュニティスペース内の様子
頑張って貼った大きな行李(こうり)
中山亜輝子(大町市定住促進アドバイザー)