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第101回 市民活動が盛んな大町市

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北アルプスと街並み

長野県大町市の魅力のひとつに市民活動の多さ、活発さをあげたいなぁと常々思っていました。私たち定住促進アドバイザー全員がもれなく所属している、移住者・移住希望者同士の情報交換や親睦を目的に活動する「北アルプスUI会」もそのひとつですが、それ以外にも本当にたくさんの人たちがいろいろな市民活動に関わって暮らしています。

そのすべてをこのエッセイで書き連ねるのはちょっと無理があるので、今回のエッセイではここ数年私が注視している、行政スタートのちょっと面白い取り組みをひとつ、取り上げたいと思います。他の市民活動についても知りたいな、という方はぜひ、個人的に相談してくださいね。

みんなで考えようプロジェクト

高齢化率の高い大町市で2023年の9月に始まった取り組みで、「誰もが住み慣れた場所で安心して暮らし続けることができる、そんな地域になるために何があったらいいだろう?」と、参加者一人ひとりがひとりの人間として意見を持ち寄って、みんなで考える場としてスタートしました。

将来を見据え老後生活に思いを馳せながら、〝ひとりになっても大丈夫〟な街づくりとは?と、移動支援などについて活発な話し合いの場となっています。

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前回開催チラシ

声を出し合って街や行動を変える

最初の年のラストには〝夜のデイサービス〟として居酒屋企画を実施し、2024年には〝地域の足〟としての「バス」に着目しバスハイク企画を実施しました。最終的には利用者が少ない「ふれあいバス」の利便性の向上案などを提言。次年度のバス時刻表やバスのペイントが変更されるなど様々な成果を上げてきています。

実は私も参加して、初めてふれあいバスに乗って青木湖畔まで行き、免許返納後の暮らしをプレ体験する良い機会を得ることができました。今度はひそかに、私的に大糸線に乗って出かけてみたいなぁと思っています。

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話し合いの様子①

今年はこんな話し合いをしています

今年度も融通のきく移動支援や、大町名店街での街呑み企画、子育て中のママさんへの〝野菜のおすそ分け〟企画などが行われていて、10月に市役所内で開かれた同プロジェクト定例会では、43人が参加して「立つ瀬がある場」を実現するためのワークショップを行いました。「みんなの田んぼでお米を作ろう」や、「日替わり店長のいる食事処・カフェ」などの7つのテーマに分かれて、実現に向けた話し合いで盛り上がりました。

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話し合いの様子②

少人数が暮らしやすい、ちょうどよい「大町市」

大町市は移住地としてとても魅力的ですが、一方で便利な交通機関が都市部に比べて少ないなどの課題もあります。ですが行政に直接声が届くこんな取り組みがあると、「いっちょやってやろう!」と意気込み、暮らしに活力がみなぎるものです。これもコンパクトで暮らしやすい地域のサイズ感がなせる業なのかも。みなさん移住した暁には、私と一緒にぜひいろいろな市民活動に参加しませんか?

次回の「みんなで考えようプロジェクト」は12月1日。場所や時間などは未定。詳細などは大町市役所内福祉課・高齢者包括支援係または、みんなで考えようプロジェクトInstagram(omachi_tiikihoukatukea)で発信しています。

 


 中山亜輝子(大町市定住促進アドバイザー)
中山さんの運営するブログサイト「長野移住ブログ|信州きたのあづみの暮らし